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2006年10月25日

どんぐりの林、夢の森

今朝、園の玄関に立ってバスから降りる子や園にこられる方々に、何時ものように「おはようございます!」と声をかけていました。さっきまで曇っていた空がいつの間にか澄み渡り、その一瞬涼しいというよりヒンヤリと肌寒い位の風が通り過ぎていきました。ここは秋の深まりを感じる海抜150㍍の丘の上です。木々をくぐって中山台みどり公園にぬける園の小径があります。両側には大きな木や低い木に囲まれた空間「自然の林」が広がっています。
あれ!あのドングリ、帽子だけぶら下がっているよ!.jpg
そんな季節の変化の中で遊ぶ子どもたちの様子をお伝えします。年少さんは、今どんぐり拾いに夢中です。この前バッタを見つけた所(大きなクヌギの木の下あたり)にコロコロドングリを見つけましたたちまち帽子もバケツも宝物で一杯になりました。茶色一色だったバケツの中をのぞいて「キャー!!」何か白い細長いものがみえました。「何かの幼虫、違うん?」「嫌ぁ~!!」「これ何だと思う?」「ドングリの髪の毛?!」「それはドングリの芽ですよ」「これ埋めたらまたドングリできるのかな?」「大きな木になるのかなぁ?」子どもたちの目の一瞬の輝きをみた先生はスコップでドングリを埋めることに決めました。土を掘りふわふわ布団にそっとドングリを寝かせました。「寒いかも知れないから葉っぱのお布団も掛けてあげよう!」子どもたちと先生、子ども同士のこんな豊かなふれあい、心温まる交流の姿に接すると「子どもたちの優しい心の芽が、ドングリの木の様に育ってくれるといいな♪」と心の底から願う気持ちになります。年中さんは、ドングリに緑と茶色があることが不思議なようです。「何で?」「大きくなったら違う服に着替えたくなるから!」「緑は子どもの服、茶色は大人の服って決まってるん違う!」と弾んだ声が聞こえてきました。中山台幼稚園の子どもの周りは自然がいっぱい、宝物が一杯です。そしてここはみんなをさわやかで優しくて豊かな気持ちにしてくれるところです。
私は園庭と同じ位の広さがあるこの林をもっと大切に、もっと夢を膨らませる空間にしたいと思いました。この林を先生と子どもが遊ぶ中で共に学び一緒に成長できる空間として守り、この素晴らしい林をさらに大きな夢を育む「小さな森」にしなければならないと強く思いました。この恵まれた環境、それを生かし切るのが私の使命です。