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2012年11月29日

確かに居ること(11月29日)

先月に中山寺の掲示板にあった言葉「竜や河童などはいると思えばいるし、いないと思えばいない」とあった。昔はその日の命でさえ、自然の脅威や病いの前には儚く頼りないもので、そんな時代の人々には竜や河童も見えていた。今はどうか。昔は不思議・不可能と思っていたことも、科学の力で解明され、便利で快適な生活が送れるようになっている。さぞ心も安らかであろうかと思うが、誰もそんなふうには感じていない。不安の連鎖に絡まっているようだが、かと言って竜や河童も見えていないようだ。
昨年、ブータン国王が来日された折りの被災地の子どもたちに向けての言葉
「龍を見たことがありますか?私は見たことがあります。龍とはみんなの心の中にいて“経験”を食べて成長します。だから私たちは日増しに強くなるのです。辛い経験も人を強くします。子どもたちよ、ひとりひとりの心に棲む“内なる龍”を強く育てましょう」

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    サンタへの手紙                     サンタからの手紙

いま幼稚園の子どもたちの心の中には“サンタクロース”がいます。その他にも“どんぐり家族や名前もないけれど温かい落ち葉”“こりすのピョンやパナシ”などもいます。子どもたちの心はとっても大きいので、春の入園の不安や夏のプールやお泊りの勇気や運動会でふりしぼった根性も全部入っちゃっています。何と言っても一番大きいのは“ご家族”です。辛いことも嬉しいことも、安心して“経験”して行けるのは、ご家族がいつも心のまんなかに居られるからですね。

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    落ち葉への思い                    家族への思い

2012年11月13日

キッズ・サイエンス体験(11月13日)

今日は巷で大流行の「キッズ・サイエンス<理科実験教室>」を年中組が体験しました。
テーマは「空気の見えない力」1クラス30分の短縮版ですが、理科実験を楽しみました。
「空気」と言われて、子どもたちは「風船やボールやタイヤに入れる!」と答えたまではグーッド!!次に「空気はどこにある?」と聞かれてからは???が頭で一杯に。先生が手を体の周りをぐるぐる回して「ここ!ここ!」と言ってもポカーン?中山台幼稚園の子どもたちはフレッシュでいいなあと感じました。

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空気を触ってみよう
 
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空気の重さを見る                        どっちが重い?少し難しい?

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空気の大砲                            体で感じた空気の威力

給食試食会(11月12日)

昨日、幼稚園ホールにて給食試食会を行いました。参加されたお母様方は80名。中には来春にご入園される下のお子様連れも見えました。
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富貴屋宮崎社長のおはなし           今日のお弁当
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皆さん真剣に試食中                活発な質疑応答

お世話になっている給食屋さんは㈱富貴屋さんと言って、高槻市に本社と厨房をお持ちです。今現在、大阪・兵庫・京都の70の幼稚園に給食を提供しておられます。昨日は宮崎社長直々にご来園くださり、皆さまの疑問・ご意見に丁寧にお答えいただきました。会社のポリシーは「お母さんの手づくりを子どもたちへ」「すべて手づくりの給食を」です。参加者の皆さまから「子どもから聞いていたイメージを持って参加したが、今日お話しを聞いて実際に食べてみて、一つ一つのお料理へのこだわりがよく理解できました」「冷凍食品・保存料を使わないことや、業務用の袋から出して盛り付けするだけや、うまみ調味料やエキス液をかけて混ぜるだけのような料理は作らないことなど、安心・安全で心のこもった給食であることがよく分かった」など大変よい評価を頂きました。
苦手な物、嫌いな物、初めて口にするもの、いろいろあると思います。給食はそうした物も含めて、素材の形を見て香りや味を少しずつでも確かめて、楽しみに変わっていく大切な経験なのだと思います。子どもたちが笑顔ですくすくと健康に育っていくように、ご家庭とともに食事を考える良い機会となりました。

2012年11月05日

文化の日とは?

ある4歳児クラスの先生が「文化の日って何をする日ですか?」と子どもたちに質問された。「敬老の日」や「体育の日」は答えられたかもしれないが、この質問はなかなかむずかしい。相談を受けた私は「文化勲章の日」と言ったが、「もっと真面目に考えてください」と叱られた。(今日は少し長いブログですがよろしくお付き合いください)

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こぐまの英語                       あひるの読み聞かせ

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らっこのカスタネット                   ばんびのドングリの家

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ねむのきの秋集め                   どんぐり家族

土曜日、少し文化的な日にしようと考え、小学校「PTAのつどい」にお邪魔したあと、池田の小林一三記念館に行ってみた。小林一三氏は超有名人であり、多少は知っているつもりであったが、結果は初めて知って驚くことばかりであった。若い時は挫折ばかりなのである。山梨県(現)韮崎市の出身で慶応義塾を出て、友人に誘われ新聞社への就職を志すが失敗、三井銀行に入行するも東京・大阪・名古屋・大阪と転勤続き、、栄転と聞いて東京に行けば次席、調査室に左遷(?)でガックリ、ダメ社員といわれたとあった(私では三井銀行にすら入れないが)。銀行をやめて証券会社の立ち上げに関わるも失敗。そこで大阪と舞鶴を結んでいた鉄道会社に転ずるも、すでに国有化が決まっておりお先真っ暗。
ところがここからがすごいのである。梅田と宝塚と西宮をつなぐ新線計画にすでに認可が得られていたことを梃子にして、34歳にして自らがすべての出資金に対する責任を背負い箕面有馬電気軌道を立ち上げた。その後、世界初のターミナルデパート、宅地開発、温泉・動物園などの娯楽施設を鉄道経営と組み合わせるアイデアをどんどんと形にし発展していくのである。それまでの呉服屋さんから発展した老舗百貨店は駅から店までの間、お客様送迎車を走らせていたそうである。それが常識であったのである。「高額所得者相手に少しでも多く売る」ではなく「普通の庶民相手に日用品を売る」という商売も今までの百貨店ではない新しい行き方であった。私も子どもの時分、一年に1回くらい、梅田の百貨店の見晴らしの良い食堂でお子さまランチをいただくことがとにかく珍しいハレの日の家族の過ごし方であったのを思い出した。サラリーマンの通勤のための電車というだけでなく、その家族が生活に彩りを求め沿線の各所にお出かけする楽しみを提案してくれたように思う。

さて「文化の日とは?」である。「人々の心が明るく豊かにたくましくなるようなことを、お互いに喜び、考え、大切にする日」と考えました。世界の難病患者とその家族の心に希望の灯をともした(ジャマナカ)山中伸哉教授、泣いて笑って元気をもらった寅さんの山田洋次監督、青いバラに道を開いてくださった植物バイオテクノロジー・植物分子細胞学の山田康之先生などなど、受章された方々は特別にすごい。だけど幼稚園に通う子どもたちも私たち教職員も毎日懸命に、失敗しても失敗しても学び、よく生きることそのものが「文化」なのではないかと考えました。先生、これで丸をもらえますか?