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2015年06月24日

「韓国の英語教育事情」

雲雀丘学園では幼稚園から高校まで最長15年間の在籍が可能ですので、途中で途切れることのない15年一環した英語教育を検討しています。そのような雲雀丘学園ならでの英語教育の在り方を研究するため、6月上旬に雲雀丘学園小学校の松石教頭(中高の教頭との兼務)がソウル市内の公立小学校に英語教育の視察に訪問しました。

ご存知のように韓国では、サムスン、LG、ヒュンダイといたグローバル企業が躍進していますが、韓国社会全体が日本より海外志向が強く、またそのための英語教育にも大変熱心だそうです。韓国では小学校3年生より週2時間の英語の授業があり、今回、3年生と4年生の授業を参観した松石教頭が特に参考になった点や印象に残った点は次のようなことであったそうです。

・ネイティブの外国人教師と韓国人の英語の教師の2人体制
・1クラスの人数が20名~25名と少人数
・教科書や付属のDVDが充実しており、視覚教材が多い
・グループワークやロールプレイをさせている
・大きな声で発音させ、レピート回数が多い。
• 授業モラルが高い

最後の授業モラルのことですが、元々儒教道徳が発達した韓国では、現代でも先生を敬う日が制定されているそうです。いくら教育に投資をしても有効な投資になるかそうでないかは、その教育を受ける子どもたちの心構え次第とも言えますね。

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2015年06月19日

「すべては、園児の笑顔にために」

以前、某ビールメーカーが「すべては、お客様のうまいのために」というキャッチコピーを使っていましたが、幼稚園では、「すべては、園児の笑顔のため」という気持ちで日々の保育を行っています。その一例を紹介しますと、
昨年の年長クラスはお泊まり保育の前に、一里松キャンプ場に住むインディアンの酋長“タイガー・ビリー”からの手紙を受け取りました。今年は同じく一里松に住む忍者“一里丸”からの長い手紙が届きました。内容は一里松で忍者の修行をして君たちも忍者になってほしいこと、そしてその修行方法が書かれていました。ただでさえ園児たちが楽しみにしているお泊り保育は、この手紙でいやがうえにも期待や楽しみが増します。

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赤毛のアンの有名な台詞に、「何かを楽しみに待つということが、その嬉しいことの半分に当たるのよ。そのことはほんとうにならないかもしれないけれど、でもそれを待つときの楽しさだけは、まちがいなく自分のものですもの。あたし、なんにも期待しないほうが、がっかりすることより、もっとつまらないと思うわ。」とあります。

小学校の先生は、如何に教えれば子どもたちが勉強に関心を持つようになるかを考えると思いますが、幼稚園の先生は、如何に遊べば園児たちがより楽しい幼稚園生活を送れるかを考えます。毎朝、園児が笑顔でそして大きな声で「おはようございます。行ってきます。」と言ってくれるのが私にとって何より嬉しいことです。

余談ですが、某ビールメーカーとは雲雀丘学園の創立者が作った会社とは異なります。

2015年06月15日

「人間がツバメのガードマン?」

先週、中山台幼稚園のエントランスの天井のツバメの巣から5羽の雛鳥が巣立ちました。昨年は卵の段階でカラスの攻撃を受け雛鳥の誕生も見ることが出来ませんでしたが、用務員の小谷さんがカラス除けのスダレ(写真)を作っていただいたお陰で見事に巣立ってくれました。
私は毎朝そのエントランスで園児を迎えるため、毎日園児たちが大好きなツバメの観察をすることが出来ました。実際にこの目で見たことに加え、ネットで調べたツバメの生態について披露しますと
ツバメは遥か数千キロ離れた東南アジアから3月下旬から4月上旬にかけ日本に渡って来て、9月中旬から10月下旬に帰って行きます。(どちらが本拠地かわかりませんが) 行き帰りの道中は群れをなさず1羽だけで海面すれすれに1日に300kmくらい移動するそうです。普通は時速50kmくらいで飛びますが、最高時速は200kmくらい出るそうです。
ツバメは太陽の位置を頼りに毎年同じ巣に戻ってくるそうです。他の動物や鳥類にもある帰巣本能ですがすごい能力ですね。卵は1回に3~7個を生み、たいていは2回繁殖します。卵からの孵化は2週間、孵化した雛が巣立つのは約3週間です。
私が実際に目撃したことですが、ツバメは実に勇猛果敢です。ツバメの巣に悪さをしようとしたカラスを追っかけまわすところを何度か見ました。まさに大型の敵機を小回りの利くゼロ戦が迎撃するような感じです。ただ実際にツバメを守っているのは人間です。というのはツバメが駅や民家の軒先に巣作りをするのは、カラスなどの外敵が人間が近くにいることで近寄りにくいからだそうです。上手に人間も使い、ツバメは知力・体力ともに優れた鳥ですね。

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【カラスよけのすだれ】          【尾の短い方が巣立ったツバメ】
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2015年06月09日

「フーテンの寅さんの勉強論」

私は永年会社勤めをしていたこともあり、今でも日経新聞を読んでいますが、中でも月毎に筆者が代わる「私の履歴書」は必ず毎朝目を通しています。
5月は日立製作所の川村相談役が書かれていましたが、この方は渥美清さん主演の「男はつらいよ」の大ファンで全作品を見たそうです。ある作品の中で、人生に悩む寅さんの甥から「何のために勉強するのかな」との質問に対し、寅さんは次のように答えたようです。「生きていりゃいろんな事にぶつかる。そんな時オレみてえに勉強してない奴は、サイコロの出た目で決めるよりしょうがないが、勉強した奴は自分の頭で、筋道を立てて考えることが出来るんだ」。自分の意志で人生の方向付けができる人間の大切さや立派さがちゃんとわかっている。こんなところに作品の深みがあると川村氏は書かれていました。

少し話は変わりますが、この寅さんの台詞に関連して私なりに「勉強」について考えてみますと、「勉強」とは知識を習得して考えの幅を広げることに加え、大事なことは「考える」という習慣を身に付けることではないかと思います。どんな世界の人でも一流と言われる人たち、例えば野球のイチロー選手は、今日より明日少しでも野球が上手くなるように、四六時中野球のことばかりを考えているという話しを聞きました。また、私がある会合でお目にかかった京都の老舗豆腐店の経営者の方も、「美味しい豆腐を作るのに終わりはない。毎日どうしたら美味しい豆腐が作れるか考えている。日々勉強だ」と言われていました。
もう少し深く知りたい、考えたいから「勉強」する。受験勉強ではなかなかこうはいきませんが、「勉強」とは本来そういうのではないかと思います。

2015年06月01日

朝日新聞社のPTA調査

読まれた方もいらっしゃると思いますが、朝日新聞社が「PTAをどう考えますか?」というテーマで読者を対象にした調査の結果が、5月24日付の紙面に掲載されていました。結果はPTA必要派が37%、不要派が56%、どちらでもないが7%で、不要と思われている人の方が多いという結果でした。
このことについては様々な意見があると思いますが、新聞に出ていた必要派の意見としては、
・PTAは単なる学校のサポーターではなく地域の重要な組織の一つ
・教育環境改善のためには、意見を集約するPTAのような組織が必要
・閉鎖的な学校に外部との接点を作る意義は大きい
不要派の意見としては
・「平等」を振りかざしPTAの仕事を強要するのが問題
・参加しなければ保護者間でいじめが広がり、子どもの関係まで波及する

5月の「園長だより」で、中山台幼稚園のPTA活動が、過度な負担にならないよう、しかしやりがいのある充実した活動になりますよう、保護者の皆様と共に考えていきたいと書きました。そのために大事なことは、PTA活動のことも含め園運営や保育の方針や考え方をわかり易く明確に保護者の方へ示すこと、また保護者の方の生の声をよく聞くことだと思いますが、この双方向でフランクなコミュニケーションがこれまで充分に出来ていたとは思えません。また、先日あったPTA実行委員会でも同様の意見が出ました。2学期になると思いますが、美味しいケーキでも食べながらリラックスして自由に話し合える場を作りたいと思っています。

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