園での生活を見てみよう!

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園長だより「教育関係図書のご紹介:マシュマロテスト」

目の前のマシュマロを我慢できるかどうかで子どもの将来が決まる? 以前「がまんする力」という話を
園長だよりで紹介しましたが、その話とも関連する「マシュマロテスト」という本の紹介です。

1960年代にアメリカの大学の付属保育園で、すぐ食べればマシュマロは1個しかもらえないが、
1人きりで20分待ってば2個もらえることを選ばせるテストをしたそうです。その後の追跡調査の
結果、4、5歳の時にマシュマロを食べるのに待てる時間が長かった子どもほど、大学進学適正試験
の点数が良く、青年期の社会的・認知機能の評価が高かったとのことです。また、27歳から32歳に
かけては、肥満度指数が低く、自尊心が強く、目標を効果的に追求し、欲求不満やストレスに上手く
対処できた人が多かったそうです。

この「マシュマロテスト」から欲求の充足を先延ばしする能力は、先天的なものなのか?先天的な
ものでないとすればどうすれば、欲求を先延ばしすること幼児期の子どもにどう教えたらいいのか?
大変興味のある話だと思います。

子どもの自制心を養うには、母親が子どもに対し支配的かどうかが関係しており、支配的でない子ども
の方が自制心が働き易いようです。また、乳児期に子どものストレスレベルを下げることが大切で、
眠っている間でも怒声が聞こえるだけで脳内のストレスが反応するので、怒声が飛び交わない、
夫婦円満な家庭の方がいいというのは、当然の話ですね。そして、子どもの自立心や責任感を高める
ためには、自らが決められる選択肢があることに加え、それぞれの選択肢には結果が伴うこと
(良い選択→良い結果、悪い選択→悪い結果)を幼い内に子どもが認識するように親が手伝って
やることが大事であると書かれていました。

私自身の人生を振り返ってみても、やはり我慢したからこそ得たものは多いように思います。

 「マシュマロテスト 成功する子・しない子」
  著者 ウォルター・ミシェル 早川書房