園での生活を見てみよう!

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園での生活を見てみよう!

園長だより「近未来に備えた幼児教育」

先日、文部科学省の幼児教育の専門官の方から、興味深い話を伺いましたので、
少々長くなりますが紹介します。

私(長岡のこと)が子どもの頃(60年近く前)の話ですが、駅には切符を売る人
(行先別に分かれた何種類もの切符を細かく仕切られた棚から瞬時に見つけていました)、
改札口には切符を切る人(駅ごとに切り口が違う切符切りを使い、芸術的な速さで
切符を切っていました)がいました。日本に初めて自動改札機が登場したのは
1967年で、場所は現在私が住んでいる阪急北千里駅でした。その後全国の
鉄道に普及しましたので、保護者の方は自動改札機しかご存じないと思いますが、
このことによって鉄道会社の従業員はかなり減ったと思います。

しかしながら、日本では最近また人手不足という話をよく耳にします。特に運送関係
や工事関係の人が足りない状況ですが、AIやロボットがもっと進化し、自動運転が
発達すれば、運転手さんの仕事がなくなり、家をロボットが建てれば大工さんの仕事が
なくなります。恐らく近い将来、スーパーのレジ係の仕事もなくなるでしょう。仕事を
覚え、指示通りに正確に作業することは、これまで求められて来たスキルですが、
それらはAIやロボットが最も得意とするところで、多くの仕事でAIやロボットが
代行する時代がすぐそこまで来ています。実際、65%の子どもは、現在にはない
未知の仕事に就くという研究結果もあるそうです。

前置きが長くなりましたが、文科省の方が話されたのは、近い将来待ち受ける予測困難
な社会で生きるために、生涯まで良い影響を及ぼす幼児教育とは何かという話です。
結論から言えば、それは「楽しそう!」「やってみよう!」という心を育てることです。
言い換えれば、「知的好奇心」や「自己肯定感」を育む教育をすることです。
時代がどんなに変化しても、こういう非認知能力(社会情動性)を持っていることが
大切というお話でした。そして、そういう子どもを育てるには、「子どもの遊びに
加わっている時に楽しそうにする」、「子どもの気持ちについて話をする」といった、
大人の子どもへのポジティブな関りが大事ということでした。

この話を伺って、2年前の「ひばりカフェ」で子育てコーチングの講演をしていただ
いた関西学院大学の武田健先生が、1日に10分間だけでもいいので、他の用事は一切せず、
ひたすら子どもと一緒に遊んでほしいと言われていたことを思い出しました。